タイケン国際大学 Japan とタイケン・ウィルミントン大学 Japan の謎めいた関係
小島 茂(学歴ネット主宰者)

 ハワイ州政府により強制解散させられていたタイケン・ウィルミントン大学関連で、以下の一文が掲載されているサイトがある。

http://yasuiken.tripod.com/vitae.htm 

●文中『大学』とあるのは、いずれも校舎すら持たない米州法上の非認定大学の権原を語り簡単な書類審査(と数万ドルの寄付)だけで博士号を発行する、いわゆる学位販売業者と目されるところ、板橋区にあった『タイケン・ケンシントン大学』(この他にケンシントン大学Japanタイケン国際大学JAPANウィルミントン大学など幾つか別名を用いていた)は既に廃業し、同一企業体は隣区に移転して現在はスポーツ専門学校を経営している。

 文中のタイケン国際大学JAPANについては、次のサイトに以下の説明文が掲載されている。

http://camp.ff.tku.ac.jp/TOOL-BOX/JapanUNIV/JUnot-removed.html

タイケン国際大学JAPAN(タイケン・ケンシントン大学):←残念ながらこのページはなくなりました/このURLには現在「タイケン学園/日本ウェルネススポーツ専門学校」のページがあります
    〒175-0094 東京都板橋区成増xxxx  電話03-3938-xxxx
    「日本ウェルネススポーツ専門学校」の所在地(練馬区旭町)とは異なります
タイケン国際大学JAPANについて、コメントを記載しておりましたが、2001年11月20日付で、タイケンウィルミントン大学JAPAN事務局より、内容が「中傷的」であるという抗議のメールを受け取りましたので、コメントを一時撤去します。現在、タイケンウィルミントン大学JAPAN事務局に対して「中傷的」と判断された具体的内容について照会中です。返答が到着し次第、誤解のない形で新たなコメントを掲出する予定です。(2001.11.22.)]


 タイケン国際大学JAPAN とは一体いつ何のためにつくられたのか? 「海外日本校の真相」というサイトを読むと、1990年前後のバブル絶頂期に日本企業の誘致によりつくられた米国大学日本校の一つであることがわかる。

http://home.owari.ne.jp/~shima60matsuo-s/newpage60.html

 こうした米国大学日本校は「日本にいながら留学できる」という宣伝文句で生徒を勧誘したが、文部省管轄の教育機関ではなかったので日本では大卒とは認められず各種専門学校扱いだった。さらに、これらの米国大学日本校はバブルの勢いに乗って金儲けのためだけに作られた学校だったので、バブル崩壊と共に泡の如く大多数が消滅してしまったという。

このサイトには23の米国大学日本校のリストが掲載されているが、ひとつ重大な点を見過ごしている。多くの米国大学は認定大学であったが、そこにディプロマミルが紛れ込んでいたということである。
 このリストで言えば、下にリストアップされている大学はディプロマミルと考えられる。

ヒューロン国際大学日本校   1990年~1993年 東京都
タイケン国際大学日本校   1989年~1992年 東京都
ルーズベルト大学日本校   1990年~1994年 千葉県
バークレー大学日本校    1990年~1993年 東京都



JanJan「米国大学(大学院)学位商法の危険性」(2005)にも、以下の記載がある。

http://www.news.janjan.jp/world/0509/0508281573/1.php 

●7年前の『サンデー毎日』では、パシフィック・ウエスタン大学、タイケン・ケンシントン大学日本校、ヒューロン国際大学、ホーソン・ユニヴァーシティー・ジャパン、米国ホノルル大学国際大学と実名が出ている

 なお、1992年、タイケン国際大学Japan がバブル崩壊とともに閉鎖された翌年、1993年には、タイケンウィルミントン大学東京キャンパスが同じ所在地・メールアドレスにつくられている。そして、なぜか1997年に、ハワイ州で、タイケン学園の海外大学、タイケン・ウィルミントン大学=Taiken Wilmington University が開学し日本校に遅れること5年で米国本校が出来ている。さらに、タイケンウィルミントン大学東京キャンパスは1998年、タイケン・ウィルミントン大学JAPANと校名を変更している。

# by darmouse | 2010-02-09 10:07 | タイケンウィルミントン大学
大学の失敗、文科省の失策
小島 茂(学歴ネット主宰者)

 本誌記事(2010.1.11)について読者より以下の意見が寄せられた。

●教育の大綱化ということで教育(入学)要件等々の規制緩和をしたのは文科省の指導、あるいは社会(産業界)の要請ではないかと。私にも記憶がありますが、一定の条件を満たせば修士を経由せずに博士課程の受験を認めるように、という文科省からの指導が入るまでは、ヨソの学部から医学研究科に入るにはちゃんと修士を出てきて下さいと、(ヒトによってはこのまま博士に入学できる能力がある のだけど・・・と後ろめたさを感じながら)杓子定規に指導してきました。経歴と実績から見て、わざわざ修士に行くのは時間とお金 の無駄なんだけど、というケースが救済できるとすれば、それは悪いことではありません。しかし、残念なことですが、大学だけの判断でそのような大綱化が出来るハズがありません。文科省の指導が あって始めて成立することです。

 大学は勝手にやっているのではなく、文科省の方針があってそれに従ってやっているのだから大学だけを責めるのは酷だということだろう。確かにその点は正しく、これまでに文科省の新たな方針が決定され、それに沿って大学が行動したところ、文科省の当初の見込みが大幅に外れ社会問題を引き起こしてしまったケースが、法科大学院の導入であれ、薬学部の6年制移行であれ、大学院院博士課程の増設であれ、いくつもある。
 文科省は一部の有力大学を想定していたものの、全国の無名大学も我こそはとこぞってエントリーしたため、定員割れを起こしたり、募集停止状態に陥ったり、就職難に直面し高学歴ワーキングプワーが急増したりと収拾がつかなくなってしまった。また、規制緩和で大学設置基準を緩めたら、株式会社大学やディプロマミルまがいのいい加減な大学も出現し、注意勧告を受けたところは少なくなく廃校になったところもある。

 この辺の事情は教育ジャーナリストの林哲夫氏が「学生を路頭に迷わせた失敗の履歴」(「中央公論」2010.2、特集・大学の敗北)で詳しく論じている。

●ひとことでいえば、大学の失敗である。その原因を、経営見通しの甘さに求めるのは簡単である。しかし、それだけでは、失敗の本質は解明できない。教職員にその責任はまったくないのか。大学を所管する文部科学省の政策に問題はなかったか。

●文科省はほかにも大きな「失敗」をしている。大学院重点化構想である。

●これらは大学の失敗であることに間違いはない。しかし、大学人にその自覚があるとは思えない。自覚がないゆえに、同じ失敗を繰り返す大学もある。
# by darmouse | 2010-02-07 14:01 | 大学問題 | Trackback
ハワイ州政府により強制解散させられた日本発ディプロマミル
小島 茂(学歴ネット主宰者)

 本誌(2010.2.1)で、イオンドIOND University(ハワイ)がハワイ州政府により強制解散させられたことを報じたが、実はもう一社強制解散させられた日本発ディプロマミルがある。それは、タイケン・ウィルミントン大学 Taiken Wilmington Universityで、2003年に強制解散させられている。以下、ハワイ州消費者省の Business Information に沿って、この二社を比較考察する。

1.いつハワイ州で商業登記したか?
 イオンドIOND University は1999年、タイケン・ウィルミントン大学は1997年、それぞれ登記した。1990年代、ハワイ州はまさしくディプロマミル天国だったが、ディプロマミルがあまりにも繁殖したので、ハワイ州政府は2000年、ついに州法改正をおこない、違法ディプロマミルの取り締まりを強化した。

2.だれがどのような形で商業登記したか?
 イオンドIOND University はIkuo Nakano (国際課長)、タイケン・ウイルミントン大学はMichio Shibazaki (タイケン学園理事長?)が、それぞれ代理人と社長に名を連ねている。形としてはイオンドIOND University は国内非営利法人、タイケン・ウィルミントン大学は国内営利法人=株式会社として登記している。

3.法人の目的は何か?
 イオンドIOND University は「催眠学および相互理解、友情、善意を追及するための教養科目分野での教育と訓練を提供すること」、タイケン・ウィルミントン大学は「留学生に教育サービスを提供する大学の運営」だった。

4.なぜ強制解散させられたのか?
 イオンドIOND University は敗訴、控訴棄却にもかかわらず制裁金と罰金の支払いを拒否し判決命令に従わなかったため。タイケン・ウィルミントン大学は年次報告書提出の延滞および更新料の滞納による。どちらも米国本校は実体がなく、米国での商業登記は日本で学位ビジネスをするための権威づけのためであったと考えられる。 
# by darmouse | 2010-02-05 09:39 | ディプロマミルDiplomaMill
読者をミスリードする「博士号」表記~取得大学名隠しと裏側にある意思
小島 茂(学歴ネット主宰者)

読者より以下の情報提供があった。

http://www.enneagram.gr.jp/profile/index.html

東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了
フランス、イタリアに留学。ハワイ大学、スタンフォード大学で教鞭を執る。
聖心女子大学教授(日本近代文学専攻)を経て、国際文学療法学会会長。文学博士。聖心会会員。
国際コミュニオン学会の提唱者として,文学療法・エニアグラム・アクティブリスニングなどの指導、NPOコミュニオンにて「心の対話者」「コーチング・メンター」等の養成にあたっている。
国際コミュニオン学会の名誉会長。コミュニオン会のスピリチュアル・リーダー。
著書に「愛と癒しのコミュニオン」(文春新書)、「愛と癒しの366日」(海竜社)、「9つの性格」(PHP研究所)、「奇跡の人智ちゃんの光り」(講談社)など多数ある。


このプロフィールを見た人の多くが、学位は東京大学から授与されたものと思うであろう。
しかし、学位は博士論文書誌データベースによれば、論文博士で、他大学から授与されている

こうした記載をしている者は、この人物に限ったことではない。
現役の大学教員の中にも、○○大学大学院博士課程 ○○博士としながら、学位は他大学の論文博士で取得大学名を明記していない例はいくつもある。
こうしたことは、きわめてアンフェアである。
なぜなら、見た人が、この人物は、出身の博士課程の大学から学位を取得していると誤解をしてしまうからだ。
本当に、その学位に誇りを持っているのなら、取得大学名を明記すべきであろう。
そうしていないのは、虚栄心からか、なるべくなら取得大学名を明記したくないという意思があるからではないかと思わざるを得ない



「博士論文書誌データベース」によると、博士号取得大学は東京大学ではなく梅光女学院大学になっている。

学位取得者名 鈴木秀子
タイトル 国木田独歩論 -独歩における文学者の誕生
学位授与大学名 梅光女学院大学
取得学位 文学博士
取得学位分野(英語) Literature
学位授与年月日 平成12年3月30日
学位授与年 2000


 文科省の規定では、学位には取得大学名を明記することになっている。
# by darmouse | 2010-02-03 07:58 | 博士号Ph.D
イオンド IOND University (Hawaii) はハワイ州政府により強制解散
小島 茂(学歴ネット主宰者)

イオンド IOND University (Hawaii) はハワイ州政府により2009年12月1日行政処分による強制解散(Involuntary Dissolution) させられた。これまでは営業停止だったが、敗訴、控訴棄却にもかかわらず制裁金の支払を怠っていたため今回の強制解散に繋がったようだ。
 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』のイオンド大学には以下の説明がある。

●2009年3月2日最終判決に於いてウェブサイト、カタログ等での虚偽表示、虚偽文書提出の事実などが認められて、イオンド大学は敗訴した。イオンド大学のハワイでの営業活動も停止させられ、制裁金2万ドル、代理人登録した役員(中野幾雄)には罰金2500ドルが科された[10]。 イオンド大学は判決を不服として控訴したが、その後控訴は棄却された。 

 最終更新年月日は 2009年10月23日 (金) となっているので、強制解散の事実は記されていない。エディターは早速加筆修正すべきだろう。
 なお、イオンドIOND University(東京)のHPには、現在も、「ハワイ校 (IOND University Hawaii)(休校中)」と掲載されているが、虚偽記載に当たる。ハワイ校 (IOND University Hawaii)はそもそも存在しない。
# by darmouse | 2010-02-01 07:52 | イオンド大学IOND Univ
宗教と事件とディプロマミル
小島 茂(学歴ネット主宰者)

 読者より以下の情報提供があった。


●学研の本に、京都の韓国人牧師の学位は、ディプロマミルだと明記されていました。数行の記載でしたが、いいことだと思います。

http://shop.gakken.co.jp/shop/order/k_ok/bookdisp.asp?code=1860544700 

●昨日メールした学研の本で、ディプロマミルが批判されていたのは、パシフィックウエスタン大学から博士号をもらった堀洋一郎の記事でした。
 京都の韓国人牧師の記事にも、ディプロマミル疑惑は書いてありました。



 上記のURLをクリックすると、米本和広 ,藤倉善郎 ,豊嶋泰國 ,藤巻一保 ,麻績文彦著「図説・宗教と事件」(定価 1,365円)が出てきて、以下の説明がある。

●教団は人々を救うだけではなく、社会との軋轢を起こす側面もある。時の権力による宗教弾圧事件から、金銭と性のスキャンダル、霊感商法、集団自殺、教団の内部抗争、また暴力・殺人・テロにいたる大事件まで、聖と俗のはざまに蠢く宗教事件の闇の真相に迫る!

 アマゾンのブックレビューには、自己宣伝の匂いもするが、以下のコメントが載っている。

●新宗教の本には載っていなかった宗教団体の如何わしい事件の特集本で関係者はほとんど実名で掲載されています。某宗教団体が起こした1995年の大事件はおろか統一教会とマスコミの熾烈な戦い、あるいは政党と新宗教の関係する事件などかなり突っ込んだ内容です。海外の事件(マンソン事件などなど)も特集していますので、内容は濃いです。


宗教と事件とディプロマミルについては本誌でもこれまでも取り上げてきたが、とくに韓国系キリスト教団とディプロマミルの関わりについては、今年も何か新たな展開がありそうだ。
# by darmouse | 2010-01-30 10:47 | 宗教ディプロマミル


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